元大学教授、判事をボーガンで狙撃 判事は重傷
現職の高等裁判所部長判事(次官級)が判決に不満を抱く訴訟当事者の元大学教授の放ったボーガンにより重症を負い、病院に担ぎ込まれた。韓国で現職の判事が訴訟当事者から凶器により襲われるのは非常に珍しい。
ソウル高等裁判所民事2部の朴洪佑(パク・ホンウ)部長判事(55)は15日午後6時40分ごろ、自宅があるソウル松坡区蠶室洞のアパートで金明浩(キム・ミョンホ)元成均館大学教授=数学科=(50)が放ったボーガンの矢が腹部に命中し、ソウル医療院で応急処置を受けた後ソウル大学病院に移され治療を受けている。朴判事はへその左側約18センチの部位に矢が食い込み、直径8ミリ、深さ2センチほどの傷を負ったが内臓には到達せず命に別状はない。
当時朴判事はアパート1階でエレベーターを待っていた。2階の階段に隠れていた金容疑者が大声を出し朴判事が上を向いたところ、金容疑者が1メートルまで近づきボーガンを放ったという。警察は運転手とアパート警備員の通報により現場で金容疑者を取り押さえて松坡警察署に連行し、詳しい動機などを調べている。
金容疑者は1991年に成均館大学助教授として採用されたが、同僚教授へのひぼうや研究怠慢などで懲戒処分を受け1996年に再任用審査で脱落、裁判所に対して復職を要求する教授職位確認訴訟を起こした。しかし1審で敗れたのに続き12日の控訴審でも敗れた。控訴審の裁判長が朴判事だったことから金容疑者は判決に不満を抱き犯行に及んだという。
金容疑者は1995年の入試採点委員だった当時、「学校側に出題ミスがあった」として不正入試疑惑を提起して学校側と対立し、再任用で脱落したと主張したが裁判所はこの主張を受け入れなかった。金容疑者は警察で「部長判事が不正入試を隠ぺいしようとした。これを確認するために自宅に行った」と主張した。
裁判所行政処は同日夕方に張潤基(チャン・ユンギ)次長主催の緊急幹部会議を招集し、事件への対応と再発防止に向けた取り組みについて話し合った。裁判所行政処側は「非常に衝撃的な事態だ。法治主義の根幹を揺るがす重大な挑戦で、今後は強く対応する」と明らかにした。
鄭相明(チョン・サンミョン)検察総長も「驚きを禁じ得ない、非常に残念に思う」と述べ、事件の徹底した捜査を行うよう指示した。
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