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韓国領事館が自国民を見捨てた!

 「北朝鮮に拉致されて脱出したチェ・ウクイルです。助けてください」

 「わたしの携帯電話の番号をどこで知ったのか。誰が教えたのか」(領事館職員)

 1975年に東海(日本海)で北朝鮮に拉致され、31年ぶりに北朝鮮を脱出した漁師のチェ・ウクイル(67)さんが2日、中国瀋陽の韓国領事館に電話をかけて助けを求めた時の通話の内容だ。

 領事館側の対応が明らかになり、インターネット上で非難がわき起こるなど、「領事館男」の波紋が広がっている。

 2日午前中に中国国内の某所に隠れていたチェさんは、韓国から訪れた夫人のヤン・ジョンジャ(66)さんと再会し、韓国領事館に助けを求めた。

 「韓国で生活していたが、1975年に東海で北朝鮮に拿捕(だほ)された漁船の船員“チェ・ウクイル”です。わたしは共和国(北朝鮮)で生活していましたが、故郷の韓国に戻る覚悟を決めて今脱出し、ここ(中国)に来ています。領事さんと話ができますか」

 電話を受けた人物は担当の部署に回すと答えた。チェさんが自己紹介すると電話を受けた男性職員は「担当者に代わる」と言って他の女性職員に取り次いだ。女性職員は「こちらは中国東北部3省での韓国人の事件、事故を取り扱うところで脱北者問題は取り扱わない。脱北者問題は取り扱ったことがない」と答えた。

 やりきれなくなった夫人のヤンさんが電話を代わり、昨年12月26日に拉北者家族の会の崔成竜(チェ・ソンヨン)代表=55=が外交部と統一部にチェさんの脱北を知らせ、助けを要請した事実を訴えた。「脱北者ではなく韓国人です。統一部と外交部に救命要請の公文を送りましたが受けていませんか」

 しかしこの職員は「そんな文書は受け取っていない。上からの指針もない。韓国政府に電話しなさい」と脱北者担当部署に電話を取り次いだ。

 しかし脱北者担当部署は電話を受けようとしなかった。再び領事館に電話をし、北朝鮮拉致被害者担当につないでほしいと要請すると、さっきの女性職員が電話に出た。この女性職員は「ちょっと席を立っているのかもしれません。しばらくしてもう1度かけなさい」と言った。ヤンさんが「わたしたちは急いでいる」と訴えると、脱北者担当の携帯電話番号を教えてくれた。

 やっとのことで電話がつながった担当者も不誠実な態度を繰り返した。「わたしの電話番号をどうやって知ったのか。誰が教えたのか」と問い詰めてきた。チェさん夫妻が後に再び領事館に電話をかけると、この人物はチェさんの身元を確認した後、「後から連絡する」と言って電話を切り、その後連絡は来なかった。丸1日が過ぎた3日午後、ヤンさんが夫のチェさんを中国に残して韓国に帰国するまで領事館からは何の連絡もなかった。

 1998年には元韓国軍捕虜のチャン・ムファンさんが北朝鮮を脱出し、中国の韓国大使館に電話をかけ、「韓国軍捕虜だが、ちょっと助けてくれないかと思って…」と支援を要請したが、大使館の女性職員が「何もできません」とぶっきらぼうに答えて電話を切った事実が1カ月前に公開され、「大使館女」事件として大きく報じられている。

アン・ジュンホ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版
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