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塩野七生氏「日本と韓国の仲が悪くて喜ぶのは中国だけ」

塩野七生インタビュー(上)

 「ローマにはフランスのベルサイユ宮殿のような個人的な遺跡はない。リーダーが業績を残したい時は、大衆に必要な公共建築物を寄贈した。それが会堂と神殿だ。エジプトのピラミッドもすばらしいが、1人の人間のためのものだ。ローマ人たちはすべての人々が住み、生きている間に利用できるものを作った。私はこのような民族が好きだ。リーダーは大衆のために働くべきで、私腹を肥やしてはならない」

 韓日両国にローマ史ブームを巻き起こした塩野七生氏(69)は先週、『ローマ人の物語』の最終巻となる第15巻を出版、16日に韓国人記者とインタビューを行った。1992年から毎年1冊ずつ出されたこの最終巻のタイトルは『ローマ世界の終焉』だ。同シリーズは日本で200万部(文庫本は550万部)、韓国では200万部以上売れた。

―『ローマ人の物語』を書いた最大の理由は? 

 「すべての人種が共に平和に暮らせる時代があったことを書きたかったからだ。宗教も、趣向も、食べ物も違う人々がローマ世界の中では一緒に暮らしていた時代があった。現在、私たちは21世紀に生きているが、考え方が違うという理由で互いに脅威を与え、認めない」

―『ローマ人の物語』を書き上げた感想は? 

 「頭がからっぽになった気がする。これまでは本が出てもインタビューをほとんど受けなかった。今回は15年分のインタビューをすることになる。今やっと夏休みや冬休みが取れるようになった。『ローマ人の物語』を7世紀で終わらせた理由は、国家の終末ではなく、文明の終末を書きたかったからだ。私はある一国の歴史ではなく、文明の歴史を書いた」

―ローマが覇権国家になれた理由は? 

 「自分たちローマ人がすべてをやろうとしは考えなかったからだ。他国人のほうが優れていれば、その人たちに任せた」

―韓中日3カ国は独島(日本名:竹島)問題、北朝鮮の核問題、歴史論争などで対立している。ローマの歴史から解決策を得るとしたら?

 「もともと、隣国とはうまくいかないものだ。うまくいくほうがおかしい。戦争さえ起こらなければ、うまくいっていると言える。歴史的事実は考え方が違っても共有できるが、歴史に対する認識は共有できない。独島問題を例に挙げれば、日本では“竹島の歴史はこうだ”と書き、韓国は“独島の歴史はああだ”と書くだろう。2種類の見方、2冊の本を作ればいい。宗教的熱狂とナショナリズムを排除し、冷静に妥協点を探せば、独島問題はもっと簡単に解決できるだろう。日本と韓国の仲が悪くて喜ぶのは中国だけだ。中国が喜ぶだけなのに両国がこのようにいがみ合っていていいのだろうか」

東京=イ・ハンス記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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