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ウォン高とストの二重苦に苦しむ現代自動車(上)

 日本のトヨタ自動車の渡辺捷昭社長は最近、ウォールストリート・ジャーナルとのインタビューで「自動車1台当たり100ドル(約11,700円)、総額1兆円の生産コストを節減する」と発言した。年間11兆ウォン(約1兆4000億円)の純益を出すトヨタのCEO(最高経営者)の発言は、世界の自動車メーカーがどれほど激しい競争を繰り広げているかを示している。円安で日本車の輸出競争力が急激に高まっている状況でも、世界1位を守るため「乾いたタオルをも絞る」という覚悟を示したのだ。

 しかし、世界自動車メーカー7位(前年生産量基準)の現代・起亜自動車はどうか。ドル安の進行により、ウォン高で価格競争力がますます低下している上、労組の激しい政治ストで生産がまともに行われていない状況だ。労組が反対すれば、人事はもちろん新規職員の雇用もできない。その上、トヨタを筆頭とする世界の自動車メーカーが現代・起亜自動車つぶしに乗り出している。韓国の自動車産業は一言で言うと、総体的危機に陥っているのだ。

◆労組の倫理問題が足かせに 現代自動車労組は今年、合計で33日間ストを行った。このうち12回は政治ストだ。ストの理由は、労使関係ロードマップ法案反対と非正規職法案および韓日自由貿易協定(FTA)の阻止だ。政治的理由で行うストを政治ストという。今年、現代自動車は政治ストで2万1242台の車を生産できず、2949億ウォン(約373億円)の売り上げ損が発生した。工場を100%フル稼働しても年末までに注文量をすべて消化できない状況で、労組ストによる生産への支障は後から補てんすることもできず、そのまま売り上げの損失につながる。現代自動車関係者は「韓米FTAが締結されれば国産車の輸出が増加するのに、労組がFTA反対集会を行うのは常識的に納得できない」と話す。政治ストが日常的に行われていることから、一部組合員の間では「現代自動車労組は民主労総の銃弾よけか」との反発の声も出ている。現代自動車が今年、労組のストにより生産できなかった車両台数は11万5124台。金額にして1兆5907億ウォン(約2007億円)に達する。7月は生産車両がなく輸出が中断する事態まで起こった。

 労組に対する効果的なけん制装置がないことから、労組関連の不正事件も頻繁に起こる。現代自動車労組では11日、組合運営を担当する総務室長イ某容疑者(44)が不正納品に関連し逮捕され、企業倫理問題に発展している。同容疑者は5月に労組創立の記念品として携帯用パラソルセット4万4000本(13億2000万ウォン、約1億6658万円相当)を発注し、入札資格のない大宇のD商事と談合、契約したとの疑いがある。これにより、現労組執行部は組合員から退陣を迫られている。

 韓国自動車工業協会キム・ソリム常務は「国産車最大の足かせは、海外競合メーカーではなく労組とさえいわれている」と指摘した。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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