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「解放前後史研究には理念より実証が必要」(下)

【特集】解放前後史の再記述

 三つ目の成果は、比較研究を通じていくつかの興味深い事実を発見することができたという点だ。

 例えば、ヤン・ヒョンス博士の研究により、ソ連は東欧に親ソビエト政権を樹立する過程で多くの経験を積み、ソ連はこの経験を北朝鮮に適用することができたが、米国は主要戦闘地域が太平洋方面だったため、ソ連のように新生独立国を樹立する経験がほとんどなかったという事実が明らかになった。

 また、ソ・ヒギョン博士の研究により、韓国の憲法制定過程では非常に多くの議論が交わされたが、一方で北朝鮮では驚くべきことに反対がほとんどなかったという事実が明らかになった。

 さらに、柳吉在(リュ・ギルジェ)博士と筆者の研究では、米ソの統治政策の根本的な差も明らかになった。米国は左翼を排除したものの、だからといって李承晩(イ・スンマン)をはじめとした右翼だけを全面的に支援したわけではなかったが、一方でソ連は当初から左翼だけを排他的に支援していた。

 一方、惜しまれる点も少なくはない。まず、南北の相互比較に偏るあまり、南北で起きた出来事の相関関係を十分に明らかにすることができなかった。また、北朝鮮政権の樹立過程について、東欧のソビエト化の過程と綿密に比較すれば、北朝鮮体制の特徴をより明らかに浮かび上がらせることができたと思う。

 最後に、新たに発掘された資料(『スチコフ日記』、『レベデフ備忘録』など)をそれなりに活用することはできたが、研究期間が短かったため、さらなる新資料の発掘を行う機会が不足した点が惜しまれる。今後、ロシア語を駆使する次世代の研究者が数多く登場することが望まれる。

 以上、今回の研究をきっかけとして、停滞している韓国現代史研究にルネサンスが起きることを期待したい。

李哲淳(イ・チョルスン)教授(釜山大)

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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