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「解放前後史研究には理念より実証が必要」(上)

【特集】解放前後史の再記述

 韓国政治学会が主管し、朝鮮日報が後援してきた「解放前後史の再記述」連続学術会議が8日、大団円の幕を下ろした。政治学会はこの日、ソウル瑞草区の外交安保研究院で開催した年例学術会議で、今年4月の第1回会議から発表されてきた研究成果の数々を総点検する第5回会議を行った。

 今回の「解放前後史の再記述」学術会議は、『解放前後史の認識』と、それに対する反論を試みた『再認識』の水準を超え、統合的な研究を目指したものであり、理念よりも実証的アプローチを試みようとする趣旨で始まった。政治学会は、この日発表された論文を補完し、来年初めごろに本として出版する予定だ。

李哲淳教授
●研究成果と限界 

 韓国政治学会は、朝鮮日報の後援で今年4月から12月まで「南北の政府樹立過程の比較:1945-48」という研究企画を進めてきた。この過程で多くの人々がこの企画に感心を示し、発表資料が欲しいと要請してくることもあった。

 この研究を進めながら得られた最大の成果といえば、この企画のタイトルからも分かるように、南北を別々に研究する風土を改善することができたという点だ。

 これまでの学界では、専門家によって研究分野が南北で完全に分かれてしまう「学界の分断」状態にあった。そのため、南北の間で起きた出来事をそれぞれ別々に認識し、それらの相関関係に無関心だったり、無知であったのは否定できない事実だ。今回の研究チームにも、南北を別々に研究する専門家が大部分だったが、この研究をきっかけとして、南北統合研究の重要性を切実に感じることができた。

 二つ目の成果は、ソ連の資料を使い、バランスの取れた視点からの研究を行うことができたという点だ。

 これまでの学界では、ソ連の資料が不足していたため、解放後の3年間の歴史を主に米国の資料に依拠して研究してきた。その結果、解放後の政局で起きたあらゆる出来事が、あたかも米国がすべて主導したかのような錯覚を呼び起こし、単独政府の樹立をはじめとした主要な事件について、米国に多くの責任があるかのように評価されてきた。

 しかし、例えば1945年9月20日付のスターリンの指令文や、同年12月のソ連軍総政治局長シューキンの報告書を見ると、ソ連は韓半島(朝鮮半島)全体の統一政府を樹立するよりも、北朝鮮地域に親ソ的な単独政府を米国よりも早く樹立しようと積極的な姿勢を見せていたことが分かる。1980年代後半の民主化以降の韓国現代史研究が、大筋において左派に偏向していたのは否定しがたい事実だ。今回の研究をきっかけとして、その偏向をある程度正すことができたといえよう。

李哲淳(イ・チョルスン)教授(釜山大)

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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