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近代日本の精神構造とその崩壊過程とは

【新刊】家永三郎編著(研究空間「スユ+ノモ」日本近代思想チーム訳)『近代日本思想史』(ソミョン出版)

 「明治維新」直後の1870年代中盤、日本の民権論者らは「財政に対する発言権は租税納付者の当然の権利」と主張し、重い地租に不満を抱いていた農民らがこれに呼応した。また、80年に組織された国会期成同盟は8万7000人の署名を集め、国会の開設を政府に要求した。

 こうした自由民権運動の拡大について、この本は「これにより、自由民権運動の勢力は少数の士族から多数の農民を含む国民大衆に拡大され、こうした基盤の上に日本思想史で前例のない徹底した民主主義政治理論が構築された」と解釈する。そして、自由民権論の根底には、基本的人権を超歴史的な人民固有の神聖不可侵の権利とみなす天賦人権論と、ブルジョア民主主義革命を志向する革命的民主主義思想がその核心にあり、次世代の無産階級解放思想へとつながる礎石になったと分析する。なお、日本の自由民権論は、韓国の旧韓末期の開化思想にも大きな影響を及ぼしている。

 ところで、明治から昭和初期に至る複雑多様な日本近現代思想の流れを、ひとまとめに「富国強兵」と「帝国主義」に単純化する見方は果たして妥当なのだろうか。

 「近代的家族主義論」「教育勅語と修身教育」「啓蒙思潮と浪漫主義」「労働組合主義と無政府主義」「プロレタリア文学運動」などは、韓国の近現代思想や文化史でもおなじみの話題であることに気づき、そして西洋近代思想が韓国に直輸入されたことはほとんどなかったということを想起するならば、この本の価値を十分に理解することができるだろう。

 だが、この本はそれ以上の重みを持っている。1959年から61年まで筑摩書房から出版された『近代日本思想史講座』シリーズの第1巻『歴史的概観』に該当するこの本の執筆に加わった執筆陣は、戦後日本思想界を代表する学者たちで占められている。

 日本が再び経済成長の土台を築いていた時期、戦争と敗戦を単なる失敗として片づけようとする態度が学界にも影響を及ぼしていた。こうした流れに反対し、近代日本がいかなる精神構造を形成し、なぜ崩壊したのかを模索するための作業の集大成が、この本だ。

 特に、戦時中の「総力戦国家」の論理を「支配の非人格化」と規定し、「支配のメカニズムが巨大化するほど“決断”の意味も大きくなるため、さらに巨大な超越者としての人格が要求された」と天皇制のファシズム化を分析した部分は、現在でも検討に値する。ただし、翻訳本には索引がない点が惜しまれる。

ユ・ソクジェ記者

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

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