意匠権:元祖を脅かす中国の模造品
中国で模倣品が横行しているというのは、もはや驚くべきニュースではない。こうした中国の「デッドコピー」(他社製品の機能やデザインをそっくり複製すること)の実力は想像を超えるという評価さえ受けている。しかし最近では、中国の模倣品が本物を脅かすレベルに止まらず、元祖の座を奪う例まで起こっている。
◆中国の模倣品が元祖を脅かす
LG電子は5月、中国市場で携帯電話「チョコレートフォン」(スライド式携帯電話)を発売する直前、非常事態に陥った。チョコレートフォンは昨年11月末、韓国で初めて発売された。しかしその後、中国の現状に合うチョコレートフォンの開発に3‐4カ月費やしてる隙に、中国のある業者がチョコレートフォンの模倣品を現地で発売していたのだ。本物が発売される前に模倣品がすでに市場に出回っていたというわけだ。これについてLG関係者は「むしろ、LG製品が模倣品なのではないかという誤解を受けている」とし、「デザインはもちろん、製品の前面にタッチパッド(指をメニューに当てると作動する方法)が使われているのも同じで、驚きを隠せなかった」と話した。
最近インターネットで話題になったPSP(プレイステーションポータブル)騒動も、中国の模倣品が威力を発揮したケースだ。PSPは、日本のソニーが作った携帯用ゲーム機。現在ネットでは、ソニーがPSPに携帯電話の機能を搭載するアクセサリーを開発するという噂が広まっている。こうした中、中国の模倣品メーカーがPSPのデザインをそっくり模倣した携帯電話を発売した。このため、インターネット上では「ソニーがついにPSP携帯電話を発売した」との誤報が流れたほどだ。そのうえ、この携帯電話は650ドル(約60万ウォン、約7万6000円)で売られている。一般の模倣製品よりもずっと高く、サムスン電子やソニーエリクソンが販売する高価携帯電話に次ぐ価格だ。
◆中国内で模倣品製造組織が横行
韓国メーカーは、中国で模倣品がはびこっている状況に対して、これといった対応策がないと話す。模倣品を作る会社は、その多くが零細企業であるうえ、点在していることから、摘発が容易でないという。
現在中国には、天才クラスの科学者を動員し、新製品が発売されると1‐2カ月で完全な模倣品を作る数十の組織が活動している。20‐40人で構成されるこうした組織が回路図を作成し製造業者に渡し、業者は2万‐3万台の模倣品を作る。そして、模倣品を市場にばら撒いた後、組織は解散するといった具合だ。
サムスン電子は最近、自主的に流通経路を追跡し、模倣品組織をつきとめた。この組織は、サムスン電気が暗号化して保管している回路図までを解析するなど、とんでもない開発力があった。サムスン側はこれら組織の開発者たちにサムスン電子への入社を打診したものの、拒絶されたという。模倣品を1万個売れば、韓国ウォンにして1億‐2億ウォン(約1248‐2496万円)を荒稼ぎすることができ、あえて就職する理由がないというのだ。
キム・ギホン記者
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