ES細胞研究:韓国最大級の研究所誕生へ
「黄禹錫(ファン・ウソク)事件」で足踏みを余儀なくされたが、世界一の「幹細胞研究大国」を目指す韓国の研究は続けられている。「生命工学ブーム」を絶やさないための取り組みに、車病院グループが名乗りを上げた。同グループは16日、「車病院グループ幹細胞総合研究所」を立ち上げるため、京畿道地方公社と研究施設用地の使用契約を締結する。同研究所は、幹細胞の研究施設と、その技術を応用した治療施設、教育施設の機能を兼ね備えた韓国最大規模の幹細胞総合研究所を目指している。
車病院グループ(車光烈<チャ・クァンニョル>代表)が精力的に建設を推進している幹細胞総合研究所が建設されるのは、京畿道城南市盆唐区の板橋ニュータウン内に建設中の、20万坪の広さを誇る研究開発団地「板橋テクノバレー」だ。研究所の敷地面積は3000坪、建坪は1万5000坪で、地下4階、地上8階の建物2棟からなる。本格的に稼動を始めるのは2010年の予定。
約1000億ウォン(約125億5000万円)を投資して建設されるこの研究所には、共同幹細胞研究所、人の卵子を凍結保存する「卵子バンク」、医薬品を製造できるGMP(優良製造所基準)水準の無菌培養室、臍(さい)帯血バンク、免疫ワクチン研究所、人工臓器研究所といった各種の研究施設のみならず、生命科学専門大学院、医学専門大学院も設けられ、専門人材の育成も目指す計画だ。
この幹細胞総合研究所が完成すれば、ここで導き出される最新の研究成果をもとに、盆唐区内にある車病院で臨床試験を行うことができ、研究と臨床試験の統合システムを兼ね備えることになる。
この研究所では、世界のトップレベルの研究機関との共同研究も盛んに行われることが見込まれる。これまで車病院の幹細胞治療研究所と交流関係をもってきた米国のコロンビア大、アラバマ州立大、ライス大、南カリフォルニア大(USC)付属サバン研究所、カリフォルニア大学ロサンゼルス校(UCLA)付属シーダース・サイナイ・メディカル・センター、ハーバード大付属病院など、海外の著名な研究所との本格的な共同研究を展開し、研究員の派遣や技術協力など、活発な交流を推進していく計画だ。
車病院グループのバイオベンチャー企業「車バイオテック」の代表を務める、幹細胞治療研究所のチョン・ヒョンミン所長は「世界有数の研究所との共同研究を通じて、世界的な幹細胞研究所に育て上げていく。医学・生命工学の分野で蓄積されてきた幹細胞治療技術をさらに発展させ、世界市場にも進出していく計画だ」と語った。研究所設立に向け、既に今年6月、米国ハーバード大医学部神経科学科のキム・グァンス教授を共同研究所長、抱川チュンムン医大碩座教授(業績が認められ寄付金支援対象に指定された教授)として迎え入れた。
キム教授は「黄禹錫博士の研究グループのヒト胚性幹細胞(ES細胞)の研究は失敗に終わったが、この分野で韓国ほど多くの経験とノウハウを持っている国は珍しい。韓国を幹細胞研究の拠点にしていきたい」と語った。キム教授はまた、「現在、米国のハーバード大、英国のロスリン研究所、中国の上海幹細胞研究所などの猛追が続いている。今や韓国も本格的な研究を再開しなければならない」とも話した。
キム教授はES細胞から神経細胞を作り出す研究分野で五本の指に数えられるといわれている。1983年に韓国先端科学技術院(KAIST)で博士学位を取得した後、米国コーネル大学教授を務めた。
イ・ジヘ記者
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