【社説】北朝鮮の核実験予告と大韓民国の選択
北朝鮮外務省は3日、声明で「米国の反共和国(反北朝鮮)孤立圧殺策動が限界点を越えた状況にあって、われわれはこれ以上、傍観しているわけにはいかない。朝鮮民主主義人民共和国(北朝鮮)は今後、安全性が徹底的に保証された核試験(核実験)を行う」と発表した。「安全性が徹底的に保証された核実験」とは、地下核実験を意味するものだ。
北朝鮮外務省はまた、「対話と交渉を通じ、朝鮮半島の非核化を実現しようとするわれわれの原則的な立場に変わりはない」とした。北朝鮮はこの声明で核実験の時期は明らかにせず、米国が最も懸念している核兵器や関連物資の移転は行わないと発表した。
今回の核実験予告は、核開発宣言、核保有宣言と続いてきた北朝鮮の核の脅威がまた一段階深刻化したことを示す。
米国の厳しい制裁を前に、今年7月のミサイル発射問題でも米国の譲歩を引き出すのに失敗し、米国が制裁を撤回する気配もない。そのため、核開発による脅威の程度を強め、なんとか現状を打破したいという考えのようだ。
北朝鮮の今回の核実験宣言が米国の中間選挙を前に行われたこともあり、米国内で対北朝鮮政策をめぐる論議を引き起こしたいという北朝鮮の思惑もかいま見える。今回の声明発表で、まずは米国の出方を見ようとしているのだろう。
先に韓国政府が米朝両国に核開発問題の解決のための「包括的アプローチ」を提示していたにもかかわらず、北朝鮮は核実験の予告という行動に出た。これには、韓国の主導では核開発問題を解決できないという北朝鮮の判断が表れている。
北朝鮮が実際に核実験を強行する可能性も排除できない。核開発宣言が核保有宣言につながり、それがまた核実験宣言につながったように、一度踏み出した脅迫路線は路線変更の大義名分が見つからない以上、最悪の状況に行き着くしかない。そして北朝鮮に対する影響力が期待されていた中国も、今や事実上、手を引いてしまった状態だ。
しかしそれは間違いなく破局へと向かう道だ。まず国際社会が、国連憲章第7条に基づく軍事的措置も念頭に、今年7月の北朝鮮によるミサイル発射問題に対する対北朝鮮決議案よりはるかに強力な決議案を採択することは間違いない。北朝鮮の期待とは逆に、米国の対北朝鮮制裁も一層厳しさを増すことだろう。
北朝鮮が核実験による恐喝に乗り出した状況にあって、われわれは大韓民国が徹底的に部外者のような存在になってしまったことを実感させられる。韓国には、北朝鮮に危険極まりない賭けをやめるよう説得するためのホットラインもない。これまで条件なしに提供してきた各種の経済的支援も、やはり北朝鮮に働きかける上で全く役に立たないことが明らかになった。
かといって米国が韓国の意見を聞いてくれるわけでもない。盧武鉉(ノ・ムヒョン)政権は米朝間の仲裁者の役割をするとして両国の間で曖昧(あいまい)な態度を取ったことで、米国の信頼を失ってしまった。韓国は北朝鮮の核ゲームで最も大きな苦痛と打撃を受ける当事者でありながら、何の打つ手もない情けない境遇に追い込まれてしまったのだ。
現政権は今や、北朝鮮が実際に核実験を通じて核保有国となってしまっても、現在の対北朝鮮政策をそのまま維持するのかどうか、真剣に検討すべきだ。
北朝鮮の旧式戦力を想定したこれまでの韓国の国防に関するシナリオは、北朝鮮が実際に核兵器を手にした瞬間に紙切れとなってしまう。核を手にした北朝鮮を相手に大韓民国を守ろうとすれば、米国の核の傘に入って北朝鮮の核の脅威を無力化させる以外に方法はない。北朝鮮の核の脅威が深刻化するにつれ、韓米両国はより一層緊密な協力を行い、これに対応していかなければならないということだ。しかし現実には、現政権が発足してからの3年半に韓米関係は北朝鮮の核開発問題が深刻化すればするほど疎遠になる、正反対の状況が繰り広げられた。
盧武鉉政権は北朝鮮の核実験の予告を通じ、核によるどう喝を一段階引き上げた状況にあって、米朝間の仲裁者の役割や「民族同士」という荒唐無稽な方針に固執するつもりなのか、はっきりさせなければならない。
「北朝鮮の核は一理がある」という盧武鉉大統領の認識と「北朝鮮が核実験をしても戦時作戦統制権の単独行使には影響しない」という大統領の安全保障観をそのまま維持するのか。それとも南北7000万人の民族の運命が、北朝鮮の核の人質となりかねない状況で、北朝鮮政策の全面的な見直しを行うのか。今、大韓民国は決断の時期にさしかかっている。
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