Print this Post Article Lists Back

【拉致】韓日政府の対応、温度差浮き彫りに

 16日、「韓日拉北者(拉致被害者)送還要求および家族対面大会」が開かれたソウル松坡区漁業協同組合中央会の2階には、日本の公営・民営テレビ局であるNHK、フジテレビ、テレビ東京、日本テレビ、テレビ朝日、TBSの取材班が勢ぞろいした。NHKは5人の韓国特派員に加え、東京から4人を派遣し、放送用カメラを3台準備するほどの力の入れようだった。NHKはこの日午後7時、午後9時に生中継を予定しているとのことだった。この日設置された放送用カメラは約30台。大半が日本の報道機関のものだった。テレビ朝日のタナカナツミ記者(30)は「日本ではメーンニュースで扱われるが、韓国ではテレビを見る限り拉致問題が短信扱いにとどまっているようで、意外だ」と話した。

 拉致問題に対する日本の政府やメディア、国民の関心は「全国民的」と言っても過言ではない。拉致被害者、横田めぐみさんの父である横田滋さん(73)の今回の訪韓でも、それははっきり見て取れた。15日午後、滋さんが到着した仁川空港には日本の外務省に所属する黒塗りのトヨタのミニバンが待機していた。ソウル楊川区の「自由北朝鮮放送」を訪問した際にも、この日漁業組合中央会でも、日本政府の関係者や駐韓日本大使館の関係者23人が常に同行していた。今回の訪問には外務省と政府内の拉致担当部署である「拉致問題特命チーム」からそれぞれ一人が派遣されたと伝えられる。

 外務省と警察庁は 2002年9月に横田めぐみさんの行方をつかむため、スパイ映画顔負けの作業の末、夫であるキム・チョルチュン(韓国名は金英男〈キム・ヨンナム〉)の秘密ファイルを作製した。日本政府は今年の1月中旬から「拉致被害者家族会」の関係者と接触し、拉致高校生の血液と毛根を採取し、DNA調査を実施、金英男さんとキム・チョルチュンが同一人物であることを突き止めた。先月14日には日本の警察庁長官まで乗り出し、「金英男拉致事件に関与した工作員、金光賢(キム・グァンヒョン)を調査する」と発表した。

 金英男さんの生死確認すら怠ってきた韓国政府の態度とは非常に対照的だ。拉致被害者の人権問題が米国ワシントンに飛び火した際にもそれは変わらなかった。先月27日に米下院・国際関係委員会の合同聴聞会で拉致問題について証言するため訪米した横田めぐみさんの母、横田早紀江さん(70)にも日本大使館の関係者が同行した。まず駐米公使が空港まで出迎えし、早紀江さんの通訳も準備した。議会公聴会での証言には日本の副大使が付き添い、下院国際外交委員会のヘンリー・ハイド委員長に会見する際にも、副大使が同席した。

 ヘンリー・ハイド委員長との会見の際、早紀江さんの横には金韓美(キム・ハンミ)ちゃん家族ら脱北者も同席したが、韓国大使館関係者の姿はなかった。公聴会では韓国側から1等書記官だけが参加した。早紀江さんが28日にブッシュ大統領と懇談した際には、日本大使が同席した。早紀江さんのホワイトハウス訪問の実現には調整役としての日本大使館の関与が大きかった。

 一方、金韓美ちゃん一家がブッシュ大統領と面会した際、韓国大使館は完全にかやの外だった。李泰植(イ・テシク)駐米韓国大使が翌日、脱北者らに会って昼食を共にしただけだ。先月20日に拉致経験者4人とともに米議会で証言を行った拉致被害者家族会の崔成龍(チェ・ソンヨン)代表(53)は「大使館を訪問したいと伝えたところ、最初は時間調整が難しいと拒否されたが、無理にでも訪問すると主張したところ、あっさり予定が組まれた」と話した。「日本と比べると、韓国の存在感は全くない」とし、「われわれを守るべき国はどこに行ったのか」と不満を表明した。

朝鮮日報/朝鮮日報日本語版

このページのトップに戻る