【社説】技術を開発しても盗られたら意味がない
サムスン電子の第7世代TFT-LCD(超薄型液晶ディスプレー)の核心技術と研究人材を取り込み、深セン市に工場を建設しようとした元サムスン電子職員らが検察によって摘発された。
サムスン電子は現在、世界のTFT-LCD市場の45.3%を押さえ、トップの座を占めている。第7世代技術への投資でもサムスンが先頭を走っている。
TFT-LCD市場は最近、カメラ付き携帯電話とDMB端末機の普及・拡大とともに早いスピードで需用が伸びており、各国が先を争って投資を拡充している分野だ。
サムスン電子は今回、技術流出の対象になった第7世代中核技術開発に、これまで2680億ウォンを投資したという。仮にこの技術が中国に流出すれば、今後5年間に5兆ウォンの損失を及ぼすと調査機関は分析している。
デジタル・情報産業時代には技術を開発するのと同じくらい、技術を守ることが重要だ。先端の核心技術は企業の将来はもちろん、国の運命さえ左右しかねない。しかし、韓国の技術に関するセキュリティーは穴だらけだ。
国家情報院によると1998年以降、海外に技術を持ち出そうとして摘発されたケースは、昨年29件を含めて合わせて80件に及ぶ。
この技術が海外に流出した場合、被害額は79兆ウォンに達するという試算が出ている。特に最近になってLCDだけでなく、半導体、PDP、CDMAなど先端IT分野の韓国企業は、他国の競争企業のターゲットになっている。
技術の流出を防ぐためには、まず法的安全網を整備しなければならない。現在、営業秘密保護法が存在するものの、技術が流出した後の事後処罰に重点を置いている。事前予防機能を強化する方向で法律を整備しなければならない。
より重要なのは、会社挙げてのセキュリティーインフラの構築と新技術管理対策だ。日本の日立グループは、パソコンによる情報流出を防ぐため、2008年までに社内の業務用パソコン30万台すべてを個人的情報の入力と出力ができない社内ネットワーク端末機(NC)に入れ替えることにした
韓国の場合、秘密保護規定を設けたり、定期的にセキュリティー点検を実施している企業はわずか40%から50%に過ぎない。
中小のベンチャー企業は、未だセキュリティー意識に目覚めていない。これとともに企業はR&D(研究開発)人材が外部に引き抜かれないよう処遇の改善にもさまざまな方策を練る必要がある。人材が流出すれば、技術も一緒に流出するのが当たり前だという認識を持たなければならない。
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