【北朝鮮偽ドル札製造疑惑】韓国政府「中国も当事者」
米朝間の攻防に焦点が当てられている中、韓国が意外にも「中国も当事者」と主張して出た背景は何なのか。
▲突然登場した中国
政府はこれまで北朝鮮の偽米100ドル札作りについて、「米朝が解決する問題」としてきた。しかし、中国はマカオ銀行を通じた北朝鮮の偽札のマネーロンダリング疑惑に対し、実際、審判官のような立場に立っている。
対北制裁の原点は米国だが、実際に北朝鮮の口座を差し押さえたのはマカオ政府で、マカオは中国の領土だ。中国政府は今年9月に問題が勃発して以降、3か月にわたって調査してきた。すべてを理解しているとみて間違いない。
もし、中国が「北朝鮮に対する容疑は事実」と発表すれば、この問題は決着が付く。
よって、韓国の当局者たちは非公式な席上で、「近く中国は結果を発表するはずで、問題は解決される」とコメントしてきた。しかし、中国は引き続き沈黙を守っている。
このような中、米朝間の舌戦はエスカレートし、6か国協議の開催はますますあやしくなっている。同日の宋次官補のメッセージは、やきもきする韓国が「これ以上、時間をかけるのはやめよう」と中国側に送った「協力要請」といえる。
▲政府「6か国協議とは別問題」
韓国政府は6か国協議の進行に向け、同問題を円満に終息させるのが先決との立場を取っている。当局者たちは「北朝鮮に疑いがあるのは誰の目にも明らか」という。
中国が発表を先送りするのは「自分の手を汚すのをはばかってのこと」との見方が強い。
中国としてもこれ以上、先送りするのは負担だ。日本の読売新聞は同日、「米国が中国のその他の銀行に対して調査中」と報じた。
これをみた韓国政府関係者は「もし調査する場合、『中国銀行(Bank of China)』に対してすべて知るようになるのではないか」と話した。
米国が中国の外国為替銀行格である中国銀行に手を出す場合、これは米中間の真っ向勝負を意味することになる。双方ともに望むわけがない。中国も選択に追われている。
だからといって、中国が北朝鮮の偽米100ドル札の製造を公開し、北朝鮮を国際的に孤立させるというのも考えにくい。このため、中国は同問題をカードとして使うなど、第3の選択に向け悩んでいるのではないか、という見方も出されている。
▲政府、「北朝鮮の偽札作りを懸念」に旋回
政府はクリスマスの25日、大統領府で緊急会議を行った。この席では、「かなりの水準で疑惑がもたれているが、われわれが北を擁護するような姿勢をみせてはならない」との結論に至ったという。
アレクサンダー・バーシュボウ駐韓米大使が「偽米100ドル札が北朝鮮で製造されたのは確実」と発言したことに対し、某高位関係者は23日の記者会見で、「あまりにも軽々しく、慎重さに欠ける言動」と非難した。
大統領府は、同発言をした当局者に「注意」を促すことにしたという。政府関係者は当時の様子を「北朝鮮による米100ドル札の偽造は正直なところ多くの面で事実だが、なぜわざわざそのような発言をするのかといった雰囲気だった」と伝えている。
実際、25日の話し合いをきっかけに、政府当局者たちの発言は「韓国も深刻に懸念している」に統一された。先週の時点では「北朝鮮が行ったのが事実なら」という大前提があったわけだが、今となってはそれもなくなっている。
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