【レビュー】朝鮮王朝時代の宮廷芸人を描いた『王の男』
『王の男』(29日公開)で確認することは抑えられないエネルギーだ。微賤な芸人が空の下、最高権力者である王の思いのままに翻弄する時のカタルシス、千丈の断崖のような綱の上で宙返りをする時のスリル、同性と異性に対して感じる嫉妬と魅惑が張り裂けそうな緊張感と共に視覚化される。それは今までの韓国時代劇映画では見られなかった新たな経験だ。
『王の男』の舞台は燕山君時代の朝鮮。前作『黄山伐』で三国時代のユーモアの珍景を見せたイ・ジュニク監督は、今度は暴政の象徴のようになっている燕山君をクローズアップした後、一発逆転の混乱を描く。
聞きなれた歴史に戯れ、絶対的な王権を茶化す風刺映画の核心的な人物は芸人のジャンセン(カム・ウソン)。食べることを心配するほど惨めな身分だが、芸を演じている時は王も羨む自由奔放な人物だ。
女性よりも美しい顔を持った仲間のコンギル(イ・ジュンギ)を率いて漢陽(今のソウル)に上京して来た彼は、すぐさま街の名物となり、権力暗闘と陰謀に疲れた王(チョン・ジニョン)を至近距離で補佐した宦官チョソン(チャン・ハンソン)は陰謀を企む。
「王を笑わせよ」という特命が彼らに下った。ジャンセンは御前で王とノクス(カン・ソンヨン)の愛情行為を恐れず軽蔑するが、燕山は意外にも高らかと笑い、ジャンセンたちは宮廷芸人となる。問題はこれから。王権を風刺する度に臣下たちは群れを成して消えていき、ジャンセンはコンギルを個別に呼ぶ王の欲望に徐々に恐怖を感じる。
地面と垂直を成したカメラが映し出す網渡りのスリルや『さらば、わが愛/覇王別姫』を連想させる京劇の派手な視覚的快楽も相当だが、『王の男』の魅力の本質はカム・ウソンとチョン・ジニョン、そして新人イ・ジュンギが描き出す演技のアンサンブルだ。
冷たく鋭い男のイメージだったカム・ウソンが爆発するような芸人のエネルギーを発する時、普段から皮肉なイメージで誤解を受けることがあったチョン・ジニョンの声が燕山君の口を通じて発せられた時、色白ではにかむイ・ジュンギが同性愛を超えた魅力で芸人と王の間で収縮して膨脹する時、『王の男』のエネルギーはまるで磁石のように観客を惹きつける。
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