基礎科学に肥料を与えてこそ、競争力のある商品を生み出せる
サムスンやLGなど、国内企業が、ディスプレー(画面表示装置)生産部門で2年連続世界1位を占めた。テレビとコンピューターモニターに使われるLCD(液晶ディスプレー)は、市場シェアの45%以上を占めており、壁掛けテレビ製造に使われるPDP(プラズマ・ディスプレー・パネル)は56%を記録した。世界で販売されるディスプレー製品のおよそ半分が韓国製ということになる。
韓国は今年2850億ドル(推定値)を輸出しており、来年度の輸出目標を3150億ドルと見込んでいる。韓国が海外向けに販売する輸出商品は、4076種類に達しており、このうち世界シェアトップの品目数は71品目(2003年度基準)だ。
輸出で国をきりもりしている韓国が世界市場で生き残るためには、新しいヒット商品を次々と開発すること以外に術はない。しかし、半導体・自動車・携帯電話・船舶からなる輸出主力商品リストは、ここ5年間ほとんど変化がない。世界市場でトップを占める品目数も、中国(867個)、ドイツ(795個)、米国(690個)、日本(304個)に大きく水を開けられている。
韓国は現在世界12位の貿易大国だと言うが、このままでは今の地位を守るのも容易ではないだろう。50大輸出商品のうち、中国が13品目、ドイツが13品目、日本が9品目で韓国に匹敵する市場シェアを示しながら激しい勢いで迫っている。
「世界の工場」になった中国は、生産技術の面で韓国とさほど差がないレベルとなっていおり、最近は部品・素材産業まで韓国を脅かす存在になりつつある。設計技術など、中核技術の確保と創意的デザインで輸出商品の付加価置を高めることだけが韓国が生き残る道だ。
韓国の輸出競争力は、長い目で見て基礎科学の競争力にかかっている。政府が国家R&Dの予算を毎年8%から10%ずつ増やしているが、絶対額で見て、まだ米国の17分の1、日本の8分の1に過ぎない。基礎科学と基礎技術の開発を行えないまま、その技術の商用化の器用さの面で優れているだけでは、いつか壁にぶつかるしかない。
現在、世界では商用化・商品化の源泉とも言える基礎科学の成果までも特許として保護しようとする動きが大きな潮流となっている。韓国では、R&D予算そのものが少なく、しかもそのわずか20%だけを物理・化学・生命科学などの基礎科学に投じている。こうした状態では、韓国の未来を期待するのは難しい。基礎科学投資を果敢に増やすことで韓国を支える「新産業の芽」を多く育まなければならない。
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